終活セミナーを終えて
行政書士という国家資格をとって、無料の終活セミナーを開き始めて丸3年。その回数は20回近くになりました。古希を過ぎて何を考えてのことやらと、自分自身反省・困惑しているところです。
「開発公庫は、地域のために必要な政府系金融機関であることを忘れるな!」と上司から叩き込まれたせいか、退職してなお地域・地元に何かを遺したいとの衝動に駆られてのことかもしれません。家庭菜園以外にこれといった趣味を持たない自分にとって、働いている(ふり?)をしていることで、心が落ち着いているのかもしれません。もっとも、周りにとっては少々迷惑なことかもしれませんが。
でも、もう少し頑張ってみようと思っています。
終活セミナーには、毎回結構熱心に勉強に来られるご婦人方が多いです。必要に迫られてというより、将来のためにということなのでしょう。少しでもお役に立てればとの思いで、パワーポイントの内容は、常に更新しています。セミナーを終えて思うことは、常に反省ばかり。あれも言えばよかった、これも入れておけばよかったと。
でも、本当に言いたかったことは、実はセミナーの内容ではなくて、私自身の存在をを知っておいて欲しいということです。「医者と弁護士を友人にもてば、将来に心配はない」といったこと、聞いたことありませんか。行政書士は医者の代わりにはなりませんが、弁護士の代わりにはなります。もっとも、行政書士が弁護士の仕事をするという意味ではなくて、弁護士につなぐことができるという意味です。
行政書士の仕事、特に私が専門とする相続・遺言・成年後見に関していえば、弁護士さんや司法書士さん、税理士さん、社会保険労務士さん、公証人さんなどとの連携が必要なことが多々あります。なので、これらの方々とは知り合いになっていないと仕事になりません。個人的にも行政書士になったおかげで、沢山の専門家の方々、行政書士の仲間、先輩などに恵まれ、本当に良かったと思っています。
いつもセミナーの冒頭に言うのですが、定年後、落下傘で舞い降りたサラリーマンにとって、たまたま降りたその地域の方々との繋がりは全くありません。老後の生活に何か困っても相談できる身近な人がいません。都会のもつ秘匿性は、老人にとっては百害あって一利なしです。孤独死が起きるのも当然です。その障壁を取り除くには、身近に知り合いや仲間を作ることに尽きるのですが、年取ってからでは簡単にはいきません。そこで、とりあえず沢山の人を知っている人と仲良くなる。仲良くならなくても、あの人の所へ行けば、知っている人を紹介してもらえる。そんな人を知っていることで、将来への不安が和らぎませんか。
そのような意味で、私がお役に立てれば、と思って活動しています。もう少しの間、頑張ってみます。